2007秋 上田(別所)、長野(松代、姨捨)飯山3
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(3日目)
ホテル − (上田電鉄別所線別所行き) − 下之郷駅 〜 生島足島神社 〜 下之郷駅 − (上田電鉄別所線別所行き) −
別所温泉駅 〜 北向観音 〜 安楽寺 〜 常楽寺 〜 別所温泉駅 − (上田電鉄別所線上田行き) −
上田駅 − (長野新幹線東京行き) − 高崎駅 − (荷物だけ親の車、本体はチャリ) − 自宅
3日目の天気は雨だったので、1泊2日で帰ろうかなとも思いましたが、
過去の経験から天気は持ち直すだろうと、旅行の続行を決めました。
上田駅から、しなの鉄道、JRバス、信越線を乗り継いで高崎までマッタリ帰るコースや、
小諸駅まで行き、小海線のハイブリッド車両に乗りに行くコースなど色々と考えましたが、
期間限定で上田電鉄別所線の1日乗り放題切符が950円だったので、別所へ行くことにしました。
この切符は、別所の単純往復でも元が取れるのと、別所温泉の宿に宿泊して印を貰うと、
有効期間が2日になるのでお得です。
普段も乗り放題切符があるのですが、少し高いのと、上田駅に戻ると回収されてしまうので...
別所から到着した電車は混んでいましたが、別所へ行く方は空いていました。
別所温泉に泊まって帰るお客さんか、沿線の若者が街へと繰り出す時間帯だったのか...
この車両の特徴は、この丸い窓で、昔走っていた通称「丸窓電車」と言われる車両の塗装と丸窓を再現したものです。
元になった丸窓電車は、別所駅構内に展示されています。
上田駅を出発してしばらくすると、千曲川に架かる鉄橋を渡りますが、単線なのでかなり幅の狭い鉄橋です。
遠くの山までよく見えているので、このまま晴れそうな気もします。
雨も小康状態になっていたので、途中下之郷駅で降りて、生島足島神社を目指します。
下之郷駅は、昔西丸子線の乗り継ぎ駅となっていましたので、現在は車両基地や車両交換などを行う施設となっています。
下之郷駅から徒歩7分ほどで、生島足島神社に着きます。
ここはまだ下之郷駅から徒歩1分ほどの場所ですが...
この鳥居を潜った先が分かれ道になっていて、どちらからでも神社に行くことが出来ます。
こちらは、先ほどの分岐を左側に進んだ方の入口です。
武田信玄が川中島合戦の戦勝祈願を行ったり、家臣に神前で忠誠を誓わせたりしているなど、
武田家とその家臣縁の神社として知られています。
ちょうど七五三やお宮参りの時期なのか、沢山の子連れ参拝者で賑わっていました。
雨の中での着物は大変だろうな〜
この起請文は、武田信玄と長男義信との間に生じた不和により、統制の強化を目的として、
信玄が家臣をこの神社に集めて、改めて忠誠を誓わせるために出させたもので、
その起請文がこの神社にあり、起請文を多くの人に見てもらう、また保存していくにあたり、
最新の技術で墨跡やシミなども再現したものが、この展示場に展示されています。
展示場は、神社の歌舞伎舞台で、歌舞伎台の下に入り、その構造を見ることが出来ます。
この神社のもう一つの目玉が夫婦欅です。
樹齢800年といわれる諏訪社脇の欅の根幹に、男性、女性を象徴する造形があり、
夫婦円満、子宝安産、延命長寿の御利益があると言われています。
起請文の展示場に入る頃から小雨がパラつき始めました。
結局、この日の雨は、ホテルを出てから上田駅までパラパラと降っていたのと、
ここから下之郷駅までくらいで、後は終始曇りから晴れでした。
さすがに神木を切るのは気が引けるのでしょうか...
下之郷駅のトイレが線路を渡った奥にあり、その途中にこの車庫があります。
この車両は、東急7200系という東京急行電鉄の車両の譲渡を受けたもので、
帯が変わっているだけで、ほとんど東急として走っていたものと同じです。
下之郷駅から別所行きの電車に乗り、別所温泉駅に到着しました。
果たして別所温泉に、鎌倉を冠する必要があるのか疑問なのですが...
下之郷駅で降っていた雨も、別所に着いた頃には止んでいて、
若干晴れ間ものぞき、歩き回ると汗ばむくらいの温かさ。
汗ばむのは、初日の夕方に姨捨へ行くために上着を持ってきて、荷物になるから着ているのが主因だったり(笑)
別所温泉駅から北向観音や安楽寺、常楽寺へ向かう道は、上り坂が続きますので、余計汗をかきます。
北向観音に続く参道で、この逆方向に行くと安楽寺や常楽寺があります。
写真ではよく見えませんが、寺社仏閣回りをしたあと、
福寿家というお店(旅館なのかな)で食事をしました。
ここが北向観音です。
一般的に観音堂は南向きに建てられるのですが、北向きに建っています。
北向きに建っている理由は、善光寺の観音堂と向かい合うかたちで建てられたことからで、
善光寺に詣でたら、この北向観音にも詣でないと片詣でとなってしまい、
良くないことだ云われています。
私は、今年の2月に善光寺詣でをしているので、1年ルールでセーフです(笑)
本来なら眺めのいい場所なんでしょうが、無計画に建てられた電柱で台無しになっています。
もう少し考えて建てることは出来なかったのでしょうか、残念です。
犬が歩けば棒に当たるように、旅をすると芭蕉に当たります(違)
本当に色々なところを旅していますね〜
今のように新幹線、それどころか自転車もない時代で、
馬で駆けられるような整備された道が広がっていたわけでもない。
そんな中を日本中を歩き回っていたわけですね。
北向観音を後にして、次に向かったのが安楽寺で、
ここには、国宝の唐様八角三重塔があります。
この屋根は雪の重みに耐えられるのでしょうか...
この建物が本堂で、建物の左手に八角三重塔への入口があり、ここから先は有料となります。
下に見えるのが本堂で、私の後ろに八角三重塔が聳えています。
この手の建物にデジカメは弱いんだよな〜
空に合わせると建物は真っ暗だし、建物に合わせると背景は真っ白だし...
安楽寺を後にして、常楽寺へ向かいます。
本当は、もう御飯を食べて帰ろうとしていたのですが、おばちゃん達の会話で、
常楽寺もそれ程遠くないとのことがわかり、それなら行っておこうと...
北向観音の展望所からの眺めは残念でしたが、
常楽寺へ向かう途中の高台からの眺めは良く、遠くの方までよく見えました。
この天気では、さすがに上田市内や浅間山は無理でしたが...
常楽寺は、拝観料のようなものはありませんが、史跡保護の寄付として100円を入口のポストのような所に入れます。
これが本堂で、かやぶきの屋根が印象的です。
ちなみに、この蜂の巣は飾りじゃないのよ(以下自粛)
本堂裏にある石造多宝塔です。
鉄の格子で囲われていますので、遠くからしか見られませんが...
常楽寺から戻るとき、更に見通しも良く晴れ間も出来ていました。
このまま待っていれば浅間山も見えるかなと思いつつも、空腹には勝てずに食事(笑)
そのまま別所温泉駅まで帰りました。
別所温泉駅は、上田電鉄直営ではなく、簡易委託駅という形になっていて、
着物を着た駅員さんも、上田電鉄の駅員さんではなく別所温泉観光協会の人です(たぶん)
なので、この後出てくる謎の駅員さんは誰なのか、誰も知りません(笑)
この日、別所温泉駅に着いたときにも居たので、
毎日電車に乗って別所温泉駅まで通っているのか、
観光シーズンや忙しい時間帯だけサポートに来るだけなのか...
これが元祖丸窓電車です。
別所温泉駅で電車に乗り、出発を待っていると、別所温泉駅の駅長さんらしき人が乗り込んできました。
乗客の一人一人と会話し、私には、「添乗員さんですか?」と、ちょうど乗り合わせていた団体の添乗員さんと
勘違いされました(まあ、スーツ着てたし...)
そのうち、団体さんの本当の添乗員さんが紙を配り始め、何が始まるのかとその紙を見てみると、
「ふるさと」や「あかとんぼ」などの歌詞カードで、しばらくするとハーモニカの音色が聞こえてきました。
このような光景は、小規模な鉄道会社だから見られるものだと思います。
JRでもイベント列車などでは行われますが、普通の電車で行われることは希です。
昔のように待っていれば客が来るような時代ではないので、各観光地とも色々な施策を行っていて、
この上田電鉄別所線も、色々な観光施策などが功を奏して乗客数も伸び、なんとか運営していけるようになったのですが、
電車運行に必要な安全設備の設置の義務化、転落防止柵などがそれに当たるのだと思いますが、
そのような設備の設置が義務化されると、上田電鉄のような小さい私鉄では費用負担が大きく、
廃線にせざるを得ないという結論が出る可能性もあると問題になっています。
最近放送された「裸の大勝」は舞台が別所温泉だったのでと、「野に咲く花のように」を演奏したり、
乗り合わせていた昔のオネェさん集団を見てお雛様みたいだと「お雛様」、
乗り合わせていた小さい子供に「結んで開いて」など、かなり引き出しは広いようです(笑)
特に「ふるさと」や「あかとんぼ」は、まだ旅行を続けたい、
あー、会社じゃなければ、別所温泉泊まっていくのになどと思い起こさせる魔力が(違)
上田駅に到着し、上田駅でお土産を購入し新幹線に乗って高崎へ。
お土産などの荷物があるので、荷物だけ親の車で運んでもらうため待ちぼうけ...
高崎駅前に出来る予定のヤマダ電機本社ビル(建設中)で、元々前橋にあったものを高崎に移すようです。
同時に西口のようなデストリアンデッキも出来るようで、工事をしますとの看板がそこら中に立っています。
というわけで、天気に恵まれ、色々なサプライズにも恵まれ、楽しい旅が出来たと思います。
長野は近いので、これからもヒマを見つけては訪れてみたいです。